健やかに 穏やかに 朗らかに

50代を健やかに穏やかに朗らかに過ごしたいの

映画「怪物」を観ました

こんにちは、エマです。

「ホラーではありません。」と安藤サクラさんがおっしゃっていたので、観に行きました。

 

感想メモ。

またまた、是枝裕和監督、子供たちを通して見せる世の不条理。

 

で、火をつけたのって、あの人物ですよね?

観賞後に謎が残ると、謎が解明出来はしないかと人様の立派なレビューや考察を拝見してみたりする。

観た後だから、もうネタバレレビューも読んだりする。

 

 

小学校を舞台に、ふたりの少年の関係を通して、社会の闇、人の心にある影、危ない正義感があぶり出されているように感じました。

同じ出来事が、こんなにも、人によって見え方が異なるのだなと考えさせられました。

 

サイコロも、1から6まであるけど、見えない面もあるよね。

あ、サイコロは出来事じゃなくて、物体か。

 

最初は、主に、安藤サクラさん演じる母親の目線から。

息子が担任から酷い仕打ちをうけていると思い、何度も学校に足を運ぶが、形ばかりの謝罪だけで体よくあしらわれる。

 

私は、事前知識無しで行ったので、「あ~、モンスターペアレントの話かな」と思っていたら、話が進行するに連れ、どうやら違うらしいと分かってくる。

 

そして、子どもの目線から。

子どもの世界も残酷だ。集団の中で、個性が異端と見なされると、排除すべき対象にされ、異端者とされてしまった者にとっては、教室は苦痛に満ちた空間でしかない。

 

「豚の脳」

この映画の中で、度々登場する言葉。

多数に従わなければ、自分もまた異端者扱いされかねないから、友だちをイジメから助けたいと思いながらも、意に反した行動をとることになる。

 

大人ほどの経験値も無いのだから仕方ないけれど、賢いように見えても、子どもは、どこか浅はかで短絡的で、時に破滅的だ。

 

 

瑛太さんが演じる担任、保利先生(堀先生かと思ってた)の目線から。

 

そんな、ふたりの本当の関係を知らぬ大人の眼には、真実が見えなくなってしまっている。

組織を守ることが最優先され、気がついたら自分一人が悪役に仕立てあげられ、社会的な制裁を受ける羽目に陥り、組織からも追い出されてしまう。

 

人は、自分に見えていることを基に考え、行動する。

その裏に、見えていないことや見たくないことが存在することもある。

 

真実を紐解くカギとなったアレ。

 

居るよ、怪物、そこかしこに。

見えないんだけどね。

 

 

 

はい 穏やかにね